文豪たこのくっついて~スミはいて~

おもしろさ第一、役に立つこと第ニ

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Tacomi式世界⑬「ポケモンごっこ」

ぼくが小学校4年生の頃、『ポケモン赤・緑』が発売された。友達の間で「おまえ最初の3匹の中から何選んだの」が流行語になっていたので、すぐ母に「買って買って」攻撃をしかけた結果ダイクマで買ってもらえた。進研ゼミのチャレンジをチャレンジし続けると…

Tacomi式世界⑫「勘違い検定1級」

自慢じゃないが、ぼくは言葉の勘違いが激しい。自称・「勘違い検定1級」を所持している。 あれは中学1年生の頃。 英語の授業で、『桃太郎』を英語で読むという時間があった。 まずは本文を黙読しなさい、と先生に言われたが、冒頭の「Once upon a time」とい…

Tacomi式世界⑪「超やせる薬」

ぼくは大学生の頃、読書にハマっていた。 特に芥川龍之介や太宰治が好きだったが、それよりも星新一や筒井康隆のショートショートにハマっていた。 「短いし、おもしろいし、オチがあるし、最高じゃん」 興奮のあまり鼻血ブーして、星新一の『ボッコちゃん』…

Tacomi式世界⑩「マツヤニボール」

高校の頃、ハンドボール部に仮入部したことがある。1日だけ。 仮入部当日のこと。 「ハンドボールはな、たくさんマツヤニ必要だから。大丈夫、おれが付いてる」 休み時間に、前もってハンドボール部の先輩からそう言われた時、ぼくは激しく勘違いしていた。 …

Tacomi式世界⑨「薬草の湯事件」

小学生の頃は、夏休みとか冬休みがあるたびに、よく家族であちこちの温泉へ旅行していた。 ひどかったぼくのアトピーを、少しでも治すためだ。 (これに関連して、「アトピーが酷かったからプチ断食で治してみた」は、こちらから) あれは群馬だったか栃木だ…

Tacomi式世界⑧「へそくり失敗記」

小学校2年生の冬休み、ぼくはへそくりをしたことがある。 確か、『クレヨンしんちゃん』でへそくりについての回があって、子どもだったぼくは「へそくりって何だかおもしろそう…」と影響された。 正月。実行の時はやってきた。 家に来る親族たちからお年玉袋…

Tacomi式世界⑦「おじさんからの脱皮」

「うわっ、ばかうけみてぇじゃん!」 「いや、おれはハッピーターン派だなー」 「ワンピースの黄猿っぽい」「鉛筆でいいよ鉛筆で」 今日から講師としてバイトをする塾で、帰る生徒たちを見送りに出たら、さっきから生徒たちが玄関を出てくれない。 物珍しそ…

Tacomi式世界⑥「習いごと放浪記」

これから話すことは、サクセスストーリーでもなんでもない。挫折して、結局挫折したままの話である。 ぼくは小さい頃、強制的に習いごとをさせられていた。母は英才教育をしたかったらしく、ぼくに体操とバイオリンをさせた。いや無理っす。 ただでさえ、根…

Tacomi式世界⑤「ぶび」

ぼくは一時期、知的障害者の通所施設で働いていた。 障害をお持ちの方と心の距離が近くなるキッカケというのは、いっぱいあった。 例えば、散歩を通じてとか、音楽プログラムを通じてとか、軽作業を通じてとか、いろいろ。 その中でも、散歩は嫌いだし、音楽…

Tacomi式世界④「小学生日記 ~罪の告白~」

屋根裏を整理していたら、ほこりを被った日記が出てきた。ぼくは小学校3年生くらいの頃、よく日記をつけていたのだ。 何を書いていたのか、正直覚えていない。ぼくはどんな子ども時代を送っていたのだろうか。新しく買った本を開くような喜びで、ページを開…