文豪たこのくっついて~スミはいて~

おもしろさ第一、役に立つこと第ニ

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

Tacomi式世界⑱「モリモリデー」

「来週、モリモリデーがあります」 帰りの会の最中、先生がニヤニヤしながら言った。 なんだそれは。 ぼくは想像力をフルに働かせて考えた。 「森くんや森さんが1日王様になってみんなを奴隷扱いできる日」 もしくは 「みんなで校庭に集まって、せーので下か…

Tacomi式世界⑰「夢十嫌」

これは、「こんな夢を見た」で始まる夏目漱石の『夢十夜』をもじった作品です。 あれは、鼻をほじって蓄えたものを収穫して食す癖があった、しょうもない小学校1年生の頃。 ぼくは2歳年下の妹と一緒に『セーラームーン』をよく観ていた。 中でも、愛野美奈子…

Tacomi式世界⑯「ろしゅつきょうとの対決」

ぼくは小学校3年生の頃、「ろしゅつきょう」という言葉を初めて聞いた。 「昨日、〇〇駅の近くでろしゅつきょうの男が出ました。他の学校の女子に向けて、ズボンとパンツを下ろして見せて逃げていったそうです。みんな、登下校の時は注意してね」 先生はそう…

Tacomi式世界⑮「最悪の味付け」

幼稚園時代、「みんな、お肉とお魚ならどっちが好きかしらー?」という先生の問いかけに対し大多数が「にくー!」と叫ぶ中、ぼくは体育座りをして手を前に組んだまま沈黙を貫いた。 「あら、たこちゃんはどうかしら?」 と先生に優しく詰められると、ぼくは…

Tacomi式世界⑭「おにくおにくおにくゲーム」

※食べる肉に関連した内容ではありません。 小学6年生の頃ぼくは10リットルの水に墨汁を一滴垂らしたくらいの存在感で孤立するのも嫌だしとりあえずガキ大将にくっついていたのだがそのガキ大将というのはN君といい少年野球をやっていたからなのか「これが気…