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【やってみた】非モテだったから怪しい出会い系アプリを使ってみた①

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【※ノンフィクションです】

 

僕は20代前半の頃、猛烈に負い目を感じていました

 

大学のキャンパスを歩けば、カップルが一緒に食事をしているのを目にしたり、街を歩けば、カップルが手を繋ぎながらカラオケ店へ入っていくのを目にしたり…

 

自分も彼女が欲しい

 

理由なんて、ただ「彼女がいる」というステータスを手に入れたかっただけでした

 

バレンタインのチョコなんて、義理チョコすらもらったことのない僕は、毎日死にたい死にたい生まれ変わりたいと思いながら、虚ろな目をして満員電車に揺られていました

 

ひたすら彼女が欲しくて欲しくて、でも自分の容姿に自信がなかったから、声をかけに行くのが怖くて、恥ずかしくて…

 

そんな時、パソコンでインターネットをボーッと見ていると、名前は忘れましたが出会い系サイトの広告を見つけました

 

すがるような気持ちでサイトを開き、まずはメールのやりとりからだから、顔が見えない分、安心だと思い、高額な料金でしたが「どこも、こんなものだろう」と、ポイントを買って登録してみました

 

システム的にはポイント制で、円に直すとメールを1回送るごとに500円かかり、連絡先交換となれば10000円かかるという料金設定でした

 

僕は、授業には全部出席して、成績はオールAの超クソマジメな大学生だったので「まさか、おまえが出会い系やってんの!?」と、ちゃんとした優等生というイメージを崩されたくなかったので、友達には一切口外しないと決めていました

 

さて、改めてサイトを開きプロフィールを入力してログインすると、始めたばかりなのに、メールマークのところには20という赤い数字が点滅していました

 

すでに、たくさんの女の子から顔写真付きのメールが送られてきており、しかも、みんなアイドルみたいに童顔でかわいい!

 

世の中、こんなに自分の需要があるのか

 

世の中、こんなにみんな彼氏を欲しがっているのか

 

驚くとともに、この引く手あまたな状況に、完全に浮かれていました

 

うれしい悩みに頭を抱え、プロフィールをもとに選考し、何人か厳選した上で、メールでのやりとりを本格的に始めました

 

何度かやりとりをすると、次第に「会いたい」という欲求が強くなってきました(根本的に、性欲があったのかもしれませんね。本当に、どうしようもない奴でした)

 

いつもピチピチのセーターにベージュの太いチノパンというスタイル、そして濃いヒゲという、まるでおじさんのような容姿に自信がなかった僕は近くのUNIQLOに行き、店員さんに頼んでおしゃれなコーディネートを何パターンか組んでもらい、そのまま全パターンを購入

 

コンプレックスだった濃いヒゲも、通販で青ヒゲ隠しクリームなるものを購入するなど、少しでも「かっこいい」という好印象を持ってもらうための工夫を努力しました

 

頃合いを見て、リサという女の子に「今度ご飯でも行きましょう」と社交辞令的にメールを送るのではなく「あさっての19時に〇〇で会えますか?」と、具体的に場所を指定してメールしてみました

 

リサから返事はすぐにきて、「いいですよー!」とのこと

 

よし! 自分に魅力を感じてくれているんだ!

 

快諾の文字を見た瞬間、高まる鼓動を抑えられずに、部屋の中を飛び跳ねたのを覚えています

 

さて、どんな子なんだろう?

 

つづく