【やってみた】ホームステイ先の偉そうなガンジーと戦ってみた③
【※注 ①＝前編と②＝中編を未読の方は、先にそちらからお読み下さい。そして繰り返しますが、これはノンフィクションです】
昨日は、ただ煮て切っただけの皮付きの種入りかぼちゃ
今日は、ただ煮て切ったにしては上腕二頭筋くらい太い、皮付きのレンコン
もちろん＋αの味付けはないし、求めてはいけない
炭水化物イン炭水化物で有名な
「ガンジーパン」の具
今だからおれのブログの餌食になってるが、当時はおれがガンジーの餌食になっていた
ボリューミーで休み時間中に食べ切れないガンジーパンを頬張りながら、今日もスクーリングしている
ある日、大学で宿題が出された
難しかったので
ダメ元でガンジーに教えてくれないか頼む
「いいだろう」
偉そうだが、意外にも快諾
「ただし」
ガンジーの開いた右手がこちらに向けられた
「これはビジネスだタコ。格安の2時間200ドルで手を打ってやろう」
打つなハゲ
安くしてやったぞみたいに言うな
はいはい無慈悲無慈悲
頼んだおれがバカだったわ
結局、翌日朝早く大学に行って担任の先生に聞いたら、タダで教えてくれたわガンジーさんよ
ついでに
実はホームステイ先の人がケチ臭くて…という話をすると
「ああ、あそこのホストはあんまり評判良くないのよ。でも、あなたなら面白がってくれるはずって日本の大学の先生から言われたから、私がコーディネートしたの。あ、もし嫌なら変えても良かったのよ」
マ ジ っ す か
今となっては、もはやブログのネタだからいいんだけど
でも、この話されたの、帰国2日前だお
こうなったら、あと2日おもしろがってやる
あわよくば、笑わせてやる
その夜
テレビを観てたガンジーに
あと2日で帰るけど今までお世話になった分、肩をもませてくれ、と伝えると
「いいだろう。ほら、もめ」
ガンジーは、テレビを見ながら指で肩をちょんちょんとやっていた
偉そうに
しばらく、あえて強めにもんでから
急に脇の下や首まわりをくすぐってみた
どうだ、笑いやがれ
「…」
反応がない、ただのガンジーのようだ
「…次やったら5ドル」
は？
「次やったら5ドルをキャッシュでもらう」
振り返られ、開いた右手が向けられた
は？
なんか気まずくなったので、謝ってさっさと部屋に戻った
次の日
「ワッ！」
驚かせてみたけど
「…次やったら2ドル」
ピクリともニコリともせずに言われた
偉そうに
「次やったら」ってよく言うけど
突発的なイタズラなら、1回目は許してくれるシステムなのか？
そのへんは本物のガンジーのように慈悲深いのか？
その後も
ガンジーが買い物から帰ってきたけど、あえてドアに鍵をかけたままにして、ドア横のガラス窓から外にいる本人としばらく無言で向き合ってたら
「…次3ドル」
ブーブークッションをガンジーの座る椅子に仕掛けておいて、本人が座って音が鳴ってタネを明かした瞬間
「…次10ドル」
そして最終日
玄関の前で、思い切って思ってたことを言ってみた
「ガンジーに似てる」
すると
「ヒャーッヒャッヒャッヒャッウァッ！！」
エディ・マーフィみたいに引き笑いして
「はじめて言われた。ウィル・スミスなら言われるがな。タコ、失礼なやつだな、100ドルだ」
「次やったら」の前置きないのかよ
偉そうに
いや本物のガンジーとウィル・スミスに失礼だから
最後に、ガンジーの手を握力計だと思って、全力で握手
ガンジーにはよくマウント取られてたけど
最後に初めて笑わせたから、よしとしよう
「とっつきにくいから」と避けていては、いつまで経っても結果は生まれない
「とっつきにくいから」こそ、とっついてみるとプラスでもマイナスでも変化は生まれる
このことを学んだ…ような気がする
いろいろなブログで言ってはいるけど
クジを引く続けることが大事
最初は嫌だったけど、ガンジーというクジ箱をバコバコ振り続けた結果
最後に偶然、笑いのクジが出た
そもそも当たりの確率が低かったから、うれしかった
やってみるもんだな
あ、そうそう、「タコ」って呼び名はちょっとかわいいから
今後、SNSとかのハンドルネームとして使ってやろう
あ、偉そうなのがうつった
完
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